特別な技術がなくても楽しめるパラセーリングは、年齢を問わず人気の高い沖縄のマリンアクティビティです。しかし、天気や海洋状況に強く影響を受けるため、雨天時には中止となることがあります。中止となれば、スケジュールも変更せざるを得ません。
この記事では、雨天が理由でパラセーリングが中止となる基準を徹底解説!気になるキャンセル料や雨でも実施された場合の注意点も、分りやすく解説します。
目次
1.雨でパラセーリングが中止になる理由
2.雨天時のパラセーリングの中止基準とは?
3.沖縄で雨が多い時期とは?
4.夏のカタブイ(不安定性降水)にも要注意
5.雨で中止になった場合のキャンセル料と返金は?
6.雨天時に参加する場合の注意点
7.まとめ
雨でパラセーリングが中止になる理由

パラセーリングはボートに引っ張られたパラシュートの揚力によって、上空に浮き上がるアクティビティです。陸のパラグライダーと海のセーリングを組み合わせたものですが、パラグライダーほどの滑空能力はありません。そのため操縦する際は、けん引するボートの安定走行が重要なカギを握ります。
また、パラセールは、空中に浮き上がると海面から100m地点まで到達するため、上空の風や天候悪化も安全な飛行の妨げとなることがあります。
雨天時にパラセーリングが中止となる理由には、どのようなものがあるのでしょうか。
以下で具体的に解説します。
理由1:大雨による視界不良
大雨による視界不良は、中止となる主な理由の1つです。視界不良時にパラセーリングを行うと、最悪の場合命に係わる危険性もあります。
例えば、視界不良によりけん引するボートからロープの異常を察知することが難しくなります。万が一ロープが切断されると上空から海に落下し、重大な事故に発展する可能性があります。
また、海の状況が見えずらく障害物や周辺のボートとの距離が把握できなくなるなど、操船ミスにつながる危険もあります。そのため大雨による視界不良時は、中止となるのが一般的です。
理由2:突風を伴う雨
パラセーリングは、パラセールが風を受けることで、揚力を発生させ空中に浮かび上がるため、操縦者は風を把握しながら操作を行う必要があります。しかし、突風は強さも風向きも予測が非常に難しいため、経験豊富なスタッフでも完全にコントロールすることは不可能です。
また、上空を飛行している際に突風が起きると、最悪の場合ロープが切断され空中に投げ出される危険があります。風が安定しない気象状況の際には、安全のため中止の判断となります。
理由3:急な雷雨
雷が発生した状態は、パラセーリングを含む屋外活動において非常に危険です。近年屋外活動中に落雷に遭い怪我を負う事故が起きていますが、パラセーリングは、周りに避雷する構造物が無い海上で行うスポーツのため、落雷の危険がさらに高まります。
落雷に遭えば感電の危険がありますし、パラセールに避雷しないとしてもロープの切断によって海に落下する可能性もあります。
雨天時のパラセーリングの中止基準とは?

雨を含む天候不順時の中止基準は、ショップによって異なる場合がありますが、一般的には「風速10m(10m/秒)以上の場合、波高2m以上の場合」を中止基準とされています。
天候不順時の中止基準は体験前の安全確認だけでなく、体験中にも適用されます。マリンアイランドでは体験中に風速が中止基準を超えると、その時点で中止の判断となります。
さらにマリンアイランドでは体験前の安全確認時に雷雨が予想される場合、出発時が晴天であっても中止します。
体験される皆様の安全を第一に考え、最大限の安全対策を行わせいただいておりますので、ご安心ください。
沖縄で雨が多い時期とは?

パラセーリングは、雨の影響も受けやすいマリンアクティビティです。そのため、パラセーリングが目的で沖縄旅行を計画するのであれば、雨が多い時期を避けた方が良いです。
しかし、沖縄は梅雨の時期が本土と違い、雨が多い時期も年に2度あります。さらに雨の降り方が本土と異なるのも、沖縄の特徴です。パラセーリングを旅の目的とする場合は、沖縄の天気を理解したうえで計画するようにしましょう。
沖縄の梅雨シーズン|5月中旬〜6月中旬
沖縄の梅雨シーズンは、南に位置するため本州よりも1ヶ月ほど早いです。
例年ですと、沖縄の梅雨シーズンは、「5月中旬~6月中旬」となります。
さらに雨量が多いのも、沖縄の特徴です。
例えば、那覇市の年間平均降水量は2,161ミリですが、梅雨シーズンの雨量は年間平均降水量の約2割に当たります。
また、周囲を海に囲まれている沖縄では、雨とともに強い風も吹きます。パラセーリングは雨だけでなく風の影響も受けるため、梅雨シーズンは中止となる可能性が非常に高くなります。
中止の確率が高い台風シーズン|8月〜9月
沖縄の台風シーズンは「7月~10月」ですが、中でも特に接近数が多いのが「8月~9月」です。台風時には強風により高波を引き起こすため、パラセーリングを含むすべてのマリンレジャーが中止になります。
さらに台風上陸の前後も海洋条件が非常に悪いため、安全確保のために中止となることが一般的です。万が一台風が上陸した場合は不要な外出を避けるなどの指示が出され、ほぼすべての施設が閉鎖されます。
そのため台風シーズンは、パラセーリングだけでなく旅行のスケジュールも十分に検討したうえで計画するのがおすすめです。
夏のカタブイ(不安定性降水)にも要注意

沖縄の夏は天気が良くても、突然の局地的な大雨「カタブイ」に注意が必要です。
カタブイとは、沖縄方言で不安定性降水を指す言葉で、本州でよく見られる「ゲリラ豪雨」とは異なり、発生場所やタイミングを特定するのが非常に難しい現象です。
カタブイの特徴
- 短時間・局地的
発達した積乱雲が原因で、一時的に非常に激しい雨(1時間に50ミリ程度)を降らせることがありますが、長くても30分ほどで雨が止むのが一般的です。 - 発生しやすい条件
発生前は晴天で風も弱く、空気が暖められて大気が不安定になると、夏の午後に積乱雲が発達してカタブイとなります。
ただし、毎日発生するわけではなく予測は極めて困難です。 - 安全面への影響
カタブイの最中は落雷や突風の恐れがあり、海上アクティビティには危険を伴います。
パラセーリング体験への影響
パラセーリング中にカタブイが発生した場合は、安全を最優先して中止となることがあります。
カタブイが予想される場合は、ツアーの開始時間が遅れることもあるため、あらかじめ時間に余裕を持ったスケジュールを立てることがおすすめです。
カタブイに遭遇したら
カタブイの雨は短時間で止むことが多いので、スタッフの指示に従い、安全な場所で雨が上がるのを待ちましょう。
雨が上がれば天気は急速に回復し、再び青空と強い日差しが戻ります。
雨で中止になった場合のキャンセル料と返金は?

視界不良の原因ともなる雨は、安全なパラセーリングの運行が極めて難しくなります。そのため雨天時には各ショップが定める中止基準に基づいて、中止の判断が出されます。その際に気になるのがキャンセル料ですが、マリンアイランドでは雨を含む天候不順による中止の際は、キャンセル料を無料としています。
雨天にて開催ができる場合でも希望によるキャンセル相談も可能となります。
ほとんどのショップで、雨天中止によるキャンセル料は無料となりますが、ショップによっては、雨天時でもキャンセル料が発生する場合があります。そのため雨天中止時のキャンセル料については、各ショップのキャンセルポリシーで確認するのが一番です。
中止か決行か判断できない場合は必ず問い合わせる
雨天時は中止となることが多いパラセーリングですが、安全運行に支障が出ない場合は多少の雨でも決行することがあります。中止の最終判断はショップの船長が行うため、自己判断でキャンセルしてしまうとキャンセル料が発生することもあります。
反対に中止と思われるような天気で決行するケースもあるため、判断に迷う場合は必ずショップに問い合わせましょう。
現金決済時の返金方法
ほとんどのショップが、天候不順による中止の場合は全額返金の対応をとっています。
現地精算の場合は支払い請求はありません。
クレジットカード決済時の返金方法
クレジットカードで決済した場合は、クレジット決済を取り消す方法で返金されるのが一般的です。しかし、決済取消の時期は、各ショップによって異なります。場合によっては決済の取り消しに数週間かかることもあるため、確認に時間を要するケースもあります。なおクレジットカード会社によって対応が異なる場合もあるため、具体的な返金方法は確認しておくとよいでしょう。
雨天時に参加する場合の注意点

雨天時にパラセーリングを体験する場合は、体調を万全に整えておくことが重要になります。安全上問題がなくとも、通常よりも波が荒く船が揺れることがあります。乗り物酔いをしやすい場合は、事前に酔い止め薬の服薬がおすすめです。
また、しっかりと食事をとることも、雨天時には重要になります。雨で衣服が濡れて体温が奪われると、頭痛や吐き気など風邪の諸症状を引き起こすことがあります。そのため平常時よりもしっかりと体調を整えておくことが、雨天時のパラセーリングを楽しむポイントです。
濡れても良い服装で!
晴天時であれば、ほとんど濡れることはありませんが、雨天時は晴天時に比べて濡れることが多いため、濡れても良い服装を選ぶことが重要です。※快晴時でも海上でのアクティビティとなりますので濡れても大丈夫な服が推奨されます。
また、ズボンも、長ズボンよりは短パンの方が良いでしょう。ジーンズなどでも良いですが、雨で重たくなりますし動きにくくなるため、避けるのがおすすめです。
足元はビーチサンダルでも問題ありません。しかし雨天時には、ボートのデッキ部分が滑りやすくなります。そのため小さな子どもや高齢者の場合は、マリンシューズのように滑りにくく脱げにくいアイテムを用意するのがおすすめです。
着替えの準備があれば安心
基本的に海に着水することはないパラセーリングですが、雨天時は服が濡れてしまう可能性があります。そのため、雨天時には体験後の着替えを準備しておくと、雨で濡れても安心して楽しめるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、雨天が理由でパラセーリングが中止となる基準を徹底解説!気になるキャンセル料や雨でも実施された場合の注意点も、分りやすく解説してきました。
多少の雨であれば決行することもあるパラセーリングですが、視界が悪くなるほどの大雨や高波・強風・雷の場合は基本的に中止になります。
しかし中止の判断はあくまでもショップが行うため、決行・中止の判断が難しい場合は必ず問い合わせをしましょう。
また梅雨時期や台風シーズンは中止になるケースも多いため、沖縄の天気を確認しながら旅行スケジュールを立てるのがおすすめです。






